ゲーム配信に必要なものとは?機材とインターネット回線にわけて解説

公開日:2024年12月24日

近年は、オンライン上で視聴者と楽しむ「ゲーム配信」や「ゲーム実況」が注目されています。ゲームをプレイするだけでなく、「ゲーム配信をやってみたい」と考える人もいるでしょう。

この記事では、「ゲーム配信を始めたいけれど、必要な機材がわからない」と悩む方に向けて、機材や回線などゲーム配信に必要なものを紹介します。快適なゲーム環境が実現する機材やインターネット回線についても解説しているため、ぜひ参考にしてください。

ゲーム配信スタイルの種類

ゲーム配信のスタイルには、「ライブ配信」と「動画投稿」の2種類があります。どちらも、小学生から大人まで人気の高いコンテンツです。ここでは、それぞれの意味を紹介します。

ライブ配信

ライブ配信は、ゲームをプレイしている映像をリアルタイムで配信することです。

配信者が実況する様子をそのまま生配信するため、視聴者と一緒にゲームを楽しめます。また、ゲームをプレイしながら視聴者が投稿するコメントを読み、タイムラインに視聴者がさらにコメントで反応してくれるなど、双方向のコミュニケーションが実現します。

また、ライブ配信は動画投稿とは異なり、基本的に編集の手間がかかりません。

しかし、通信環境が悪くインターネット接続が不安定な場合、配信映像や音声が途切れてしまうことがあります。視聴者にストレスを与えると、離脱されてしまう恐れがあり注意が必要です。

動画投稿

動画投稿は、ゲームをプレイする映像を録画・編集したうえで、配信プラットフォームにアップロードすることです。

不必要な場面のカットや、テロップ・効果音の挿入などの編集ができ、そのまま公開するライブ配信よりも動画のクオリティを高めやすい点がメリットです。

しかし、動画編集ソフトやそれを操作するスキルが必要で、ライブ配信よりも労力がかかる手法だといえます。

【機材編】ゲーム配信に必要なもの

【機材編】ゲーム配信に必要なもの

ここからは、ゲーム配信に必要なものとして、以下の10機材を紹介します。

  • ゲーミングパソコン
  • マイク
  • ヘッドセット・ヘッドフォン
  • キャプチャーボード
  • キャプチャーソフト
  • Webカメラ
  • ミキサー
  • 動画編集ソフト
  • 照明
  • 液晶モニター

ゲーミングパソコン

パソコンゲーム、スマートフォンゲーム、家庭用ゲーム機を用いたゲーム配信を行うために、パソコンは不可欠です。

ゲーム配信には、「ゲーミングパソコン」と呼ばれる高性能なパソコンの使用が推奨されます。その理由は、最近のゲームは3Dを使用した高画質の映像が多く、ゲームプレイに特化していない一般的なパソコンでゲーム配信を行うと、負荷がかかり配信が途切れるケースもあるためです。

パソコンには、「コンピューターの頭脳」ともいわれ、データ処理のうえで重要な役割を担うCPU(Central Processing Unit)という部品が搭載されています。ゲーミングパソコンのCPUは、通常のパソコンよりも高性能であるため、長時間におよぶ高画質の配信が実現しやすいといえます。また、動画編集の際にも、処理性能の高いゲーミングパソコンの方がスムーズに動くでしょう。

なお、ゲーミングパソコンを選ぶ際は、CPUだけでなく、メモリ、GPU(Graphics Processing Unit)、ストレージといったほかのスペックも確認しましょう。以下の条件を満たしている場合、高画質で安定したゲーム配信が実現しやすいと考えられます。

メモリ データやプログラムを一時的に保存し、すぐにアクセスできるようにするための部品
16GB以上推奨
GPU ゲームや動画などの映像の表示を処理するための部品
RTX3050以上推奨
ストレージ

パソコンのOSや、インストールしたさまざまなアプリケーションやデータを長期間保存しておくための装置
SSD(またはSSD+HDD)500GB以上推奨

マイク

ゲーム配信者の声が視聴者にクリアに届くよう、マイクを用意するのがおすすめです。人気配信者になるためには、動画を介して視聴者に伝わる音質も、必要な要素の一つだからです。

マイクには、「ダイナミックマイク」と「コンデンサーマイク」の2種類があります。それぞれの特長は、次のとおりです。

  • ダイナミックマイク…価格が手頃で、初心者でも扱いやすい
  • コンデンサーマイク…高音質で、レコーディングや動画配信でよく利用される

音にこだわって配信したい場合は、コンデンサーマイクがおすすめ。

また、マイク選びには「指向性」もチェックしておきましょう。マイクの指向性とは、どの方向から音を拾えるか、ということです。マイクの指向性には、主に3種類あります。

  • 単一指向性…一方向に対しての集音感度が高い
  • 双指向性…正面からも背面からも、同等の感度で集音できる
  • 全指向性…マイクの周囲360度、高い感度で集音できる

1人でゲーム配信をする場合には、単一指向性がおすすめ。
複数名で語り合う音声を配信したい場合は、全指向性がおすすめ。

ヘッドセット・ヘッドフォン

ゲーム配信には、ヘッドセットまたはヘッドフォンも欠かせないアイテムです。

ヘッドセットとヘッドフォンの違いは、マイクがついているかどうかです。ヘッドセットにはマイクがついているため、ゲームの音を聞きながら話すことができます。

「ヘッドセットを購入するか、ヘッドフォン+マイクにするか迷っている」という方もいるかもしれません。そこで、次の表でそれぞれのメリットとデメリットを比べてみましょう。

ヘッドセット ヘッドフォン+マイク
メリット 音声を聞き取ると同時に、マイクに向かって喋ることができる 比較的低コスト
配信者の細かなニーズに適した品を選びやすい
デメリット 性能を重視すると、高コストになりやすい ヘッドフォンとマイクを、それぞれ別で選定・購入する必要がある

マイクを別途購入したり、マイクを設置するスペースを気にしたりしたくない人は、ヘッドセットを選ぶのがおすすめです。

一方、マイクの機能や音質にこだわりたい人には、ヘッドフォン+マイクの組み合わせがおすすめだといえます。

キャプチャーボード

キャプチャーボード

キャプチャーボードとは、スマートフォンや家庭用ゲーム機のプレイ映像を、配信用のパソコンへ取り込むための機材です。なお、パソコンゲームを配信したい場合には、用意する必要はありません。

通常、スマートフォンゲームや家庭用ゲーム機とパソコンをHDMI端子でつなぐだけでは、配信用に画面をキャプチャーすることはできません。

そこで、キャプチャーボードを介して接続することで、スマートフォンや家庭用ゲーム機のプレイ映像が配信用のパソコンに入力できるようになり、配信が可能になります。

キャプチャーボードには、「外付型」と「内蔵型」の2種類があります。それぞれの特長は次のとおりです。

  • 外付型…USBケーブルでパソコンの外側からつなぐタイプ
  • 内蔵型…デスクトップケースを分解して、パーツを取り付けて使用するタイプ

簡単に接続したい場合は、外付型がおすすめ。

キャプチャーソフト

キャプチャーソフトとは、ゲームプレイ動画を録画できるソフトのことです。「動画配信ソフト」と呼ばれることもあります。

キャプチャーソフトは、前述したキャプチャーボードと組み合わせて使います。キャプチャーボードを用意して接続しただけでは、スマートフォンや家庭用ゲーム機のプレイ映像はパソコンで録画、配信できないためです。

なお、キャプチャーボードの種類によっては、ソフトが付属している場合もあるため、購入時にチェックしてみましょう。

Webカメラ

ゲーム配信において顔出しは必須ではないものの、配信者の表情が伝わり視聴者とコミュニケーションを取りやすくなるため、検討している人もいるでしょう。ゲーム配信をしながらワイプなどで顔出しをしたい場合には、Webカメラが必要になります。

ゲーム配信で使うパソコンにWebカメラが埋め込まれている場合には、新たに購入する必要はありません。しかし、内蔵型のカメラは角度を変えられず、ゲームプレイ中の手元を映せないなど、不便を感じる可能性もあります。

そこで、Webカメラを購入してパソコンと接続することで、表情や手元などを映しやすくなります。Webカメラを選ぶ際には、以下のスペックをチェックしましょう。

  • 解像度…1,080p(ピクセル)のフルHD(ハイディフィニション)がおすすめ
  • fps(フレームレート)…60fps以上

解像度とは、ディスプレイや画像の細かさを示す指標です。通常、ピクセル(画素)の数で表されます。解像度が高いほど、画像や映像がより鮮明に表示されます。
フルHDとは、1,920×1,080ピクセルの解像度を持つ映像規格で、非常に高い画質となります。
フレームレートとは、1秒間に映し出せる静止画の枚数を示す単位のことです。数値が高くなるほど、スピード感のある動きでもなめらかに見えやすくなります。

ミキサー

ミキサーとは、パソコンから流れるゲームの音と、マイクで取り込む音声を同時に配信するために必要な機器のことです。「オーディオインターフェース」とも呼ばれます。

ミキサーにはノイズを軽減する機能が搭載されているものもあるため、配信時のノイズを軽減でき、音質の向上に役立ちます。

動画編集ソフト

ライブ配信ではなく、編集して見やすくした動画を投稿したい場合には、動画編集ソフトが必要です。

ゲーム動画で使用する基本的な編集機能の例は、次のとおりです。

  • カット
  • トリミング
  • 字幕テロップの挿入
  • 効果音やBGMの挿入
  • 特殊効果(エフェクト) など

動画編集ソフトによっては、無償版や体験版を利用できる場合もあります。購入前にお試しで使ってみて、「有償版の機能も必要だ」と考えた場合に、有償利用に切り替えるのも一つの方法です。

また、動画編集ソフトをスムーズに操作するためには、パソコンのスペックも重要です。前述したように、高性能なCPUを搭載しているパソコン上で動画編集ソフトを使用することをおすすめします。

照明

ワイプなどで顔出ししてゲーム配信をしたい場合、照明を使うと画質が向上し、顔がクリアに映りやすくなります。家庭用の照明で光量が足りない場合には、画面が暗い印象を視聴者に与えてしまうため、自分の顔に当てる照明を用意するとよいでしょう。

ただし、スポットライトのように光が当たる照明は影ができやすく、顔が暗くなってしまいます。そこで、リング形状のLEDライトを使うと左右から照らせるため、影が出にくくなっておすすめです。

液晶モニター

パソコンに、外付けの液晶モニターを接続すると、「デュアルモニター(二枚のモニター)環境」が実現します。

たとえば、ゲームをプレイする画面と、配信やコメント確認の画面をわけることができ、それぞれのアプリケーションで画面を広々と使えて、手元が見やすくなるため便利です。

液晶モニターのうち、ゲームプレイに特化した製品は「ゲーミングモニター」と呼ばれることもあります。遅延が少なく、なめらかな動きを表現でき、快適なゲームプレイ環境を構築できる点がメリットです。

一般的に、液晶モニターのパネルとして、主に以下の3種類があります。

  • TNパネル…ゲームプレイに重要な「応答速度」に優れる。キャラクターの動きや場面の切り替えなどを、素早くなめらかに表現できる。
  • VAパネル…高コントラストで、映画鑑賞に向いている。
  • IPSパネル…発色がよく、デザイン作業などに向いている。

ゲーム配信用の液晶モニターには「TNパネル」が使われているケースが多い。

【インターネット回線編】ゲーム配信に必要なもの

【インターネット回線編】ゲーム配信に必要なもの

続いて、ゲーム配信に必要なインターネット回線について解説します。

性能の高いパソコンやモニターを準備した場合でも、通信環境が悪ければゲームを快適にプレイできず、宝の持ち腐れになってしまうでしょう。

また、オンラインマルチプレイアクションをする場合、高速インターネット回線を利用できなければ、ラグ(遅延)が発生してミスをするなど、チームメイトに迷惑をかけてしまうことも想定されます。

パソコンなど機材の機能を最大限に生かしながら、快適にプレイして実力を発揮するために、通信環境を改善していくことも重要です。

ゲーム配信には「光回線」がおすすめ

インターネット回線には主に以下の3種類があり、ゲーム配信には「光回線」がおすすめです。

  • 光回線:光ファイバーを使用した回線
  • CATV回線:テレビ放送用のケーブルを使用した回線
  • モバイル回線:無線のインターネット回線

ゲーム配信には、光回線がおすすめ。

光回線がおすすめである理由は、ほかの回線と比べて通信速度が高速であるためです。さらに、外部環境の影響を受けにくく、安定した通信の実現が期待できます。

ゲームを単にプレイする場合はもちろん、ライブ配信を行う場合には光回線がなおさらおすすめで、光回線を選ぶことでストレスなくプレイや実況に集中できるでしょう。

なお、自宅などのゲーム配信を行う場所で、現在どのインターネット回線を利用しているかがわからない場合には、以下の方法で確かめてみましょう。

  • 保護者(契約者)にインターネット回線の種類を聞いてみる
  • インターネット回線に関する契約書を見てみる
  • 請求書や利用明細書を見てみる

光回線を選ぶときは「通信速度」と「Ping値」に注目

光回線を選ぶ際には、「通信速度」と「Ping値」に注目しましょう。それぞれの意味は、次のとおりです。

通信速度 1秒あたりに送れるデータ量のこと。
目安:
上り30Mbps以上
下り30Mbps以上
Ping値 端末(パソコンなど)とサーバー間をデータが往復するのにかかる時間のこと。
値が小さいほどラグ(遅延)が少なくなる。
目安:
50ms(ミリ秒)以下

ゲーム配信には「高速10ギガ回線サービス※1 ※2」を利用しよう 

快適にゲーム配信ができる通信環境を整えたい場合は、「高速10ギガ回線サービス※1 ※2」がおすすめです。

「高速10ギガ回線サービス※1 ※2」を利用すると、「フレッツ 光ネクスト」(最大(通信速度)概ね1Gbps)※3と比較して、通信速度の大幅な改善が期待できます。

実際に検証した結果によると、コンテンツのダウンロード速度が大幅に短縮されたという事例も出ています。複数台のパソコンやゲーム端末で数種類のコンテンツに同時接続※4した場合、ゲームコンテンツのダウンロードにかかる時間※5は、以下のとおりでした。

  • 「フレッツ 光ネクスト」(最大(通信速度)概ね1Gbps)※3:9分5秒
  • 「高速10ギガ回線サービス※1 ※2」:3分9秒

また、現在使用しているインターネット回線サービスから「高速10ギガ回線サービス※1 ※2」への乗り換えも簡単です。

なお、光回線を初めて開通する場合には、回線工事費は無料となるため、ぜひ利用を検討してみてください。

まとめ

本記事では、ゲーム配信を行うために必要な機材や、インターネット回線について解説しました。

「ゲーム配信にチャレンジしたい」「eスポーツを楽しみたい」という思いから、ハイスペックな機材を準備したとしても、インターネット回線が低速で不安定であれば、宝の持ち腐れになってしまいます。

インターネット回線には通信速度が比較的高速で、安定しやすい光回線を選んで、ゲーム配信やeスポーツを快適に楽しみましょう。

複数のサービスをご契約のお客さまにおかれましては、お手元で計算された額と実際の請求額が異なる場合がございます。

  • 本ホームページにおける各サービスの説明事項は、フレッツ光でご利用いただく場合を例に記載しています。
  • 「フレッツ光」とは、「フレッツ 光クロス」および「フレッツ 光ネクスト」(いずれもインターネット接続サービス)の総称です。

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