ファイルやアプリをダウンロードしようとしても、何らかの原因でうまくいかないことがあります。欲しいファイルをダウンロードできないと、業務が滞って困る場面があるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、ダウンロードできない原因と対処法を解説します。また、ダウンロードによってコンピューターが危険にさらされるリスクがあります。ダウンロード時の注意点もわかる内容になっているので、ぜひ参考にしてください。
ダウンロードができない5つの原因

ファイルやアプリなどがダウンロードできない主な原因には、以下のようなものがあります。
- ストレージ不足
- プロバイダ側の制限
- セキュリティソフトによるブロック
- ダウンロード先の障害発生
- セッションが切れる
まずは、どのようなことがダウンロードに影響しているかを理解しておきましょう。
ストレージ不足
ストレージとは、データやファイルを長期間保存するための場所です。パソコンの使用中に「ストレージ不足」というメッセージが表示されることがあります。これは、データやファイルを保存するためのスペースが不足していることを意味します。ストレージ不足が発生すると、ダウンロードだけでなくアプリのインストールやOSのアップデート時にも支障が出ます。
プロバイダ側の制限
一気に大容量のデータをダウンロードしようとすると、プロバイダ側から制限がかかってダウンロードに時間がかかる場合があります。
プロバイダは、すべての利用者に安定したインターネット環境を提供しなければなりません。
そのため、一部の利用者が大量のデータ通信を行わないように管理しています。具体的な数値は公表されておらず、プロバイダごとに異なります。データ容量が大きいファイルをダウンロードする場合は、制限がかかる可能性があることを認識しておきましょう。
セキュリティソフトによるブロック
セキュリティソフトの役割は、危険なウイルスやマルウェアからデバイスを守ることです。ファイルやアプリをデバイス内に取り込む際、安全性をチェックしてからダウンロードしています。
そのため、セキュリティソフトによって「危険なファイル」と判断された場合、ダウンロードは自動的に停止します。セキュリティソフトがブロックしたファイルは無理にダウンロードしない方が無難ですが、安全なファイルでも危険と判断される場合もあるため見極めが必要です。
ダウンロード先の障害発生
ファイルが保管されているサーバーでトラブルが発生している場合や、アクセスが集中しているときにもダウンロードに失敗するケースがあります。特定の時間帯だけダウンロードに失敗する場合は、アクセスが集中している可能性が高いです。
セッションが切れる
ダウンロード中に通信が途切れると、時間がかかりすぎてダウンロードに失敗するケースがあります。特に移動中などはインターネットの接続が不安定になりやすいため、ダウンロードを実行するタイミングには注意が必要です。
ダウンロードできない時の対処法5選【機器や回線が原因の場合】

ダウンロードができないときは、以下の対処法を試してみましょう。
- デバイスの再起動
- 余分なファイルを削除
- 外付けHDDを利用する
- キャッシュの削除
- 有線接続で試してみる
ダウンロードできない原因によって必要な対処が異なるので、デバイスや周辺機器の状態をチェックしてから実施しましょう。
デバイスの再起動
デバイスの不具合でダウンロードが正常に行われていない場合もあるため、一度再起動を行うことで解決するケースがあります。長時間使い続けていると、デバイスへの負荷が大きくなります。再起動を行うことで不具合をおこしていた箇所が解消されることがあります。
余分なファイルを削除
ストレージ不足が原因の場合は、不要なファイルを削除してデバイス内の容量を空けましょう。容量を空けることで、ダウンロードが可能になる場合があります。ただし、ゴミ箱に移動しただけでは解決しません。ゴミ箱内からも削除することで、ストレージの空き容量を増やせます。
またダウンロードフォルダ内に蓄積されているファイルも、デバイス内のストレージを消費しているため、削除が必要です。使用していないファイルやフォルダは整理して、ストレージ不足にならないよう管理しておくと良いでしょう。
外付けHDDを利用する
余分なファイルは削除すれば済みますが、なかには消去できない大事な書類や必要なデータもあるでしょう。その場合は、外付けHDDにダウンロードするように設定するのがおすすめです。
デバイス内のストレージが消費されることがないため、スムーズにダウンロードを完了できるようになる可能性があります。
また、必要ではあるが使う頻度が少ないデータを外付けHDDに保存しておく方法もあります。デバイスの正常な動作を保つためにも、外付けHDDを上手く利用してデータの整理を行っておきましょう。
キャッシュの削除
キャッシュとは、ブラウザなどが表示したページのデータを一時的に保存する機能です。同じページに再度アクセスする際、キャッシュに保存されたデータを参照するため、素早く表示できるのがメリットです。しかし、キャッシュが蓄積されるとデバイスの容量を圧迫してしまいます。
デバイス内にある不要なファイルを削除したあと、ブラウザのキャッシュも消去することでスムーズにダウンロードを完了できるようになる可能性があります。
また、キャッシュを蓄積したままにしているとダウンロードに支障をきたすだけではなく、最新情報が表示されなくなることがあります。定期的にチェックし、キャッシュがたまらないように管理しておきましょう。
有線接続で試してみる
Wi-Fi接続は、障害物や電波干渉など外部環境に影響されやすいです。そのため、電波が不安定になりダウンロードに支障をきたしている可能性があります。インターネット接続が不安定でダウンロードが進まない場合は、有線接続で試してみると良いでしょう。
有線接続で問題なくダウンロードできた場合は、Wi-Fiルーターの設置場所や環境を見直す必要があります。電波は全方向に真っすぐ進む性質があるので、できるだけ部屋の中心にWi-Fiルーターを置くのがおすすめです。また、周りに壁や棚などの障害物がない場所を選びましょう。電化製品は電波干渉の原因になるので、なるべく離れた位置に置くことで解決できることがあります。
【種類別】ダウンロードができないときの対処法

この章では、ファイルやアプリなど種類別に対処法を解説します。状況に合わせて対応することで、スムーズな解決が期待できます。さまざまな対処法を知り、快適なインターネット利用にお役立てください。
ファイルの場合
ダウンロードが完了してもファイルを閲覧できない場合は、デバイスに専用のソフトがインストールされていない可能性があります。画像や写真などはデフォルト状態でも展開できますが、PDFやMicrosoft Officeなどのファイルは専用アプリが必要な場合が多いです。まずは、ダウンロードしたいファイルの形式を確認しましょう。
専用のソフトウェアの有無をチェックし、なければインストールを行います。また、使用するデバイスによって必要となるアプリが異なります。たとえばiPhoneはデフォルトで用意されている「ブック」でPDFファイルが開けますが、Androidは専用アプリのインストールが必要です。
アプリの場合
ほかのアプリのインストールやアップデートなどが行われているときは、ダウンロードが進まない場合があります。先にダウンロードを行いたい場合は、該当するアプリを長押しして「ダウンロードを優先」を選択しましょう。
また、デバイス側で使用制限をかける機能があります。子どもがスマートフォンを安全に使用できるよう、保護者によって使用制限をかけられる便利な機能です。使用制限をかけていると、自由にダウンロードできません。通信環境やストレージなどの問題がない場合は、設定内容を確認してみましょう。
ダウンロード時の3つの注意点

ダウンロードする際は、いくつか注意すべき点があります。例えば、ダウンロードを介してマルウェアに感染させ、個人や組織のコンピューターにダメージを与えるサイバー攻撃があります。また、違法コンテンツと知りながらダウンロードするのは犯罪です。さまざまなリスクを知り、安全にインターネットを利用しましょう。
信頼できるサイトか確認する
データやファイルをダウンロードする際は、提供しているサイトが信頼できるかを十分にチェックしてから実行しましょう。第三者の著作物を無断でアップロードしている違法コンテンツでないか、ウイルス感染の危険性はないかをしっかりと見極める必要があります。
違法コンテンツと知りながらダウンロードした場合は、刑事罰の対象となる場合があるので十分注意しましょう。なお、これまでは違法ダウンロードの対象が映像と音楽に限定されていましたが、2021年1月の著作権改正法により規制の対象がすべての著作物に拡大しました。
違法ダウンロードを行うと、2年以下の懲役または200万円以下の罰金が科せられる可能性があるので十分な注意が必要です。
セキュリティソフトを導入しておく
ダウンロードしたファイルやデータを介して、デバイスがウイルス感染する可能性があります。知らない相手からのメールや広告など、不審なコンテンツのダウンロードは非常に危険です。
万が一、操作を誤ってダウンロードを実行してしまったときに備えて、セキュリティソフトを導入しておくことをおすすめします。セキュリティソフトを導入しておけば、怪しいコンテンツのダウンロードを自動的にブロックし、デバイスを保護してくれることがあります。
セキュリティソフトの導入や買い替えをご検討中のかたはこちら
ダウンロードしたいファイルのサイズをチェック
大容量のファイルをダウンロードすると、その分大きなデータ通信量を消費します。スマートフォンや自宅の固定回線で毎月の通信量が決まっている場合は、一気に上限に達してしまう可能性が高いです。データ通信量の上限を超えてしまうと、速度制限や追加料金が発生する場合があります。
容量の大きいデータをダウンロードしたい場合は、ご自宅などでは、光回線と無線LAN環境があり、通信量の制限がない環境で行うと良いでしょう。外出先や移動中などで大容量のデータをやり取りする機会が多い方は、スマートフォンのプランの見直しやモバイルWi-Fiを契約するなどデータ通信量を増やすのがおすすめです。
まとめ

ファイルやアプリのダウンロードができない原因には、以下のようなことが考えられます。
- データを一時的に保存するためのストレージが不足している
- データ通信量が大きすぎると、プロバイダ側から制限がかけられる場合がある
- セキュリティソフトにより、危険なファイル・アプリと判断されている
- サーバーの通信障害やアクセス集中による、一時的な遅延
- 利用しているインターネット環境が不安定
不要なファイルの削除やルーターの設置場所の見直しなど、自分で対処して解決できることもあります。しかし、サーバー側に原因がある場合は、問題が解決するのを待つしかありません。ダウンロードできない状況になったときは、まず自分でできる対処を試してください。
なお、取り扱うデータが大きくダウンロードに時間がかかることが多い場合は、プランや契約内容を見直してみましょう。「フレッツ光」なら、最大概ね10Gbps※の高速な光回線で快適なインターネット環境を構築できます。通信速度の不安定さでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
※
「iPhone」は、米国およびその他の国で登録されたApple Inc.の商標です。
※
「Android」は、Google LLC の商標または登録商標です。
※
「Microsoft Ofiice」は、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。