VCJ2026(VALORANT Challengers Japan)とは?
POINT:VCJ2026は、VALORANT国内競技シーンを象徴する大会
『VALORANT Challengers Japan』とはRiot Gamesが開発・運営する対戦型タクティカルFPS『VALORANT』の日本公式大会です。
VCJ2026を主催するRiot Games日本eスポーツマネージャー藤田氏にeスポーツ大会に求める品質について聞きました。
勝敗を決めるのは選手の実力|VCJ2026が競技の公平性にこだわる理由
POINT:競技環境の品質は、選手の実力と戦略が正しく勝敗に反映されるための前提条件。
Riot Games:日本eスポーツマネージャー/藤田氏
Q(360編集部):瞬間の判断が勝敗を分けるVALORANT。競技環境における公平性の重要さについて教えてください。
藤田氏
VALORANTは、すべての選手が公平な条件のもとで競い合い、勝敗ができる限り選手自身の実力や戦略によって決まる環境を提供することが重要です。
Q:公平性を担保するために、競技環境に求める回線品質とは?
藤田氏
競技環境に求められるのは、単に「速い回線」だけではありません。映像や操作を問わず、あらゆる遅延やラグを極力なくし、選手が同じ条件で試合に臨める状態をつくることです。
Q:回線品質が損なわれた場合、選手や試合にどのような影響がありますか?
藤田氏
仮に競技環境の品質が損なわれれば、影響は一つのプレイに留まりません。1ラウンドへの影響であっても、試合やシリーズ全体の結果、さらには次のステージへ進む機会にまで波及する可能性があります。
Q:これまでの大会運営経験の中で品質の重要性を改めて感じた瞬間はありますか?
藤田氏
特定の一場面というよりも、私たちは大会に向けた準備期間のすべてが重要だと考えています。関係各社とは、大会の何か月も前から準備を進めています。会場には何度も足を運び、ステージレイアウトや機材の配置、ネットワーク環境などを一つひとつ確認しながら、選手が最高の競技環境でプレイできるよう細部まで詰めていきます。また、万が一のトラブルに備えた代替案や運用フローについても、事前にしっかり準備しています。だからこそ、「この瞬間に品質の重要性を感じた」というよりも、関係者全員が大会に関わるすべての瞬間を重要なものとして捉え、一つひとつ積み重ねていくことが、高い競技品質につながっていると考えています。
数万人が見守るVCJ2026はどうつくられる?大会運営の裏側
POINT:「何も起きない」を実現するための徹底した準備と品質管理が、VCJ2026の大会運営を支えている。
Q(360編集部):大会運営において重視するポイントを教えてください。
藤田氏
大会は、選手だけのものではありません。会場や配信を通じて観戦するファンにとっても、緊張感や熱狂を途切れさせずに届けることが求められます。選手に高品質な競技環境を提供することに加え、オンライン・オフラインを問わず、観戦するファンへより良い視聴体験を届けることが最も重要です。
VALORANT Challengers Japan大会運営・配信統括 小野氏
Q(360編集部):大会運営側で重視しているポイントは?
小野氏
VALORANT Challengers Japan(VCJ2026)の大会運営では、大きく3つの観点を重視しています。
1つ目は、競技性の高い大会運営です。
VCJ2026では国際大会ルールをベースとしながらも、日本の法律や文化、大会日程などを踏まえた独自ルールや運営フローを設けています。その際に最も重視しているのが、「参加選手やファンから見て公平・公正であること」です。選手の実力や戦略が正しく結果に反映される環境を整えることで、競技シーンとしての価値を高めています。
2つ目は、ファンが試合に集中できる観戦体験の提供です。
大会配信では単に試合映像を映し出すだけではなく、オーバーレイやテロップ、各種データ表示などをリアルタイムで制作し、試合状況を分かりやすく伝えています。また、選手カメラやボイスチャット音声なども積極的に活用することで、ファンが選手やチームへの理解を深め、より大会に没入できる配信づくりを行っています。
そして3つ目が、選手が最高のパフォーマンスを発揮できる快適なプレイ環境の提供です。
オフライン大会では、デスクやチェア、モニター、PCといった設備に加え、ゲームサーバーまでの安定したインターネット回線環境も重要な要素となります。VCJ2026では協力企業と連携しながら、選手が競技に集中できる環境整備に取り組んでいます。
Q:その中で、回線選びにおいて重視している点とは?
小野氏
速度と安定性を重視しております。
近年インターネットを利用したゲームは多く皆さんも経験した事があると思うのですが、もし、大会開催中に選手から「遅延している(ラグい)」というトラブルが申告した場合、機材の問題なのか、会場内のケーブルの問題なのか会場内ネットワークなのか、会場外のISPやそれより上位のバックボーンネットワークなのかゲームサーバー側なのかなど原因の特定に非常に多くの時間を要してしまいます。
やはりこういう問題が発生してしまうと長時間試合を中断する必要があり、選手も観戦しているファンの皆様も冷めてしまいますので、そのような事が無いよう回線速度と安定性を重視しております。
Q:「何も起きない」ことが求められる場面。回線面でのリスク管理で注意していることは?
小野氏
インターネットを使用したゲームの特性上、使用回線、使用プロバイダなどは自分達でもある程度コントロールできるのですが、連結するバックボーンネットワークなどはコントロール出来ない為、事前段階で複数回線の用意、本番中は回線速度のモニタリングを行い、何かあった際に切り替えられる体制を整えております。
Q:最も緊張する瞬間はいつですか?
小野氏
オフライン大会では来場者数や会場の盛り上がり、SNS上での反応など、さまざまな場面で緊張感があります。その中でも特に神経を使うのが、自身が担当する大会運営と配信領域です。重大なインシデントを発生させないことを最優先に考えているため、選手入場から試合開始、そして試合終了までの時間帯は最も緊張する瞬間です。
Q:大会当日までにどのような準備をしていますか?
小野氏
安定した大会運営とハイクオリティーな配信を実現するために、少しの異変でもすぐ気づけ対応できるように数十名の担当スタッフを1年間固定しています。オフライン大会では特にこれらのスタッフ達によるリハーサル時間をしっかり取れるよう各所調整をしております。
日本テレビ放送網(株) 全体統括プロデューサー/ 大田氏
日本テレビがVCJ2026(VALORANT Challengers Japan)に参画する理由とは?
Q(360編集部):マスメディアとしてeスポーツ/VALORANTのイベントに参画する理由、狙いは?
大田氏
日本テレビがVCJ2026に参画するのは、急成長するeスポーツを次世代のエンターテインメントとして発展させるためです。Z世代を中心に高い支持を集めるVALORANTに対し、日本テレビが培ってきた演出力や発信力を掛け合わせることで、競技の魅力をより多くの人に届けたいと考えています。さらに、大会運営JCGとのノウハウとメディアの発信力を融合し、日本のeスポーツ市場の発展や将来的な海外展開につなげることも大きな狙いです。
Q:eスポーツ/ゲーム業界に期待すること、今後の可能性をどう感じているか?
大田氏
eスポーツを一過性のブームではなく、すでに文化・エンターテインメントとして定着した存在だと捉えています。その上で、今後は年齢や性別、国境を超えて楽しめる“ユニバーサルなエンターテインメント”として、さらなる市場拡大の可能性があると考えています。ゲームコミュニティが持つ熱量に、日本テレビが持つ発信力や社会的信頼性を掛け合わせることで、スポンサーシップの拡大や社会的認知の向上を促進し、eスポーツ市場全体の成長につなげたい考えです。また、リアルイベントとデジタル空間を融合した新たなビジネスモデルやコンテンツ創出にも大きな可能性を感じており、今後のeスポーツの発展余地は非常に大きいと見ています。
Q:競技品質・大会品質・通信品質の関係性をどう考えていますか?
大田氏
eスポーツ大会の品質を「通信品質」「競技品質」「大会品質」の3つで支える「“三位一体のピラミッド”」だと考えています。土台となるのは安定した通信品質であり、その上に選手が実力を発揮できる競技品質が成り立ちます。そして、最高レベルのプレイに演出や配信技術、観客の熱狂が加わることで、大会品質へと昇華します。eスポーツの感動を届け続けるためには、この3つの品質を高いレベルで維持することが不可欠だと考えています。
「止まらない」を支える通信品質|NTT東日本の光回線が果たす役割
POINT:安定した大会運営。その裏側にある通信品質は、大会品質を支える土台。
eスポーツ大会においては、通信環境が揺らげば競技そのものにも、観戦体験にも影響が及びます。
競技品質・大会品質・通信品質について、すべてが「Competitive Integrity(競技の公正性)」を支えるために必要不可欠な要素です。
通信品質が土台となり、フェアな競技品質を支え、その上に演出・配信技術・観客の熱狂が融合することで大会品質へ昇華されます。
NTT東日本の10ギガ光回線サービス「フレッツ 光クロス」は、こうした「安定した大会運営」を支える通信インフラです。大会を止めないこと、安定した観戦体験を届けることを支える存在として、通信品質の価値を維持し続けます。
FAQ
Q.VCJ2026とは?
A.『VALORANT Challengers Japan』とはRiot Gamesが開発・運営し、世界250の国/地域でサービスが展開されている対戦型タクティカルFPS『VALORANT』の日本公式大会です。
Q.VCJ2026は誰が主催・運営している?
A.主催:Riot Games
大会の運営・制作:VCJ2026 実行委員会(日本テレビ放送網株式会社・株式会社JCG)
Q.VCJ2026はどのように試合の公平性を担保している?
A.VCJ2026では、全選手が大会専用のカスタムルームで統一されたゲームバージョンを使用しています。
さらに、競技としての公平性を担保するため、公式レフェリーが試合の進行をリアルタイムで監視し、グローバルで定められた公式ルールに基づいてオンライン・オフラインを問わず試合を管理しています。
決勝などのオフライン大会では、対戦環境の整備に加え、実況解説の音声や観客の声援が選手へ影響しないようノイズキャンセリング環境を用意しています。また、不正を防ぐために選手が使用するデバイスの検査も実施しています。
Q.eスポーツ大会で通信品質が重要な理由は?
A.eスポーツはゲームの性質上、通信を介して競技を行うため、通信品質が競技の公平性や勝敗そのものを大きく左右します。
ミリ秒単位の遅延(Ping)、ジッターやパケットロスといった問題は操作のラグに繋がり、選手のプレイ精度を損なう要因となります。
これは大会進行や配信品質など興行の信頼性にも直結するため、選手目線・運営目線の双方において最重要視される項目です。
Q.オンライン大会とオフライン大会の違いは?
A.オンライン大会は各チームの拠点や自宅からの参加となるため、普段練習を行っている慣れ親しんだ環境でプレイできる反面、規定のレギュレーション以外の要素(地域や契約回線による環境差)が不可抗力として発生します。
オフライン大会は、地理的・通信的な公平性を担保するとともに、各チーム・選手のファンの為に、直接応援できる場所を提供することに繋がり、チーム・ファンに向けたエンターテインメント性を高めた環境です。
Q.試合中に通信トラブルが発生した場合はどう対応する?
A.何よりも『競技の公平性』と『迅速な復旧』を最優先に対応します。万が一トラブルが発生した際は、即座に『テクニカルポーズ(技術的中断・通称:テックポーズ)』をかけ、専任のネット回線事業者とともにテクニカルチームと連携して原因の特定に動きます。ネットワークは常にメインとバックアップ二重化を図っているため、必要に応じて即座に予備回線へと切り替える体制を整えています。
状況によってはケーブルを全て入れ替えたり、ルーターを取り替えたりするなど、原因が特定するまで可能性を一つ一つ確認を行い適切に対処します。
Q.大規模eスポーツ大会の配信品質はどのように維持されている?
A.主催・運営間で配信システムに関する基本設計を行い、全コンテンツに組み込んでいます。
さらに、『オブザーバー(ゲーム内カメラマン)』や音声スタッフなど、プロフェッショナル集団のノウハウを結集させることで、安定性と臨場感を両立させています。
Q.VCJ2026開催を支える通信インフラにはどのような役割がある?
A.通信インフラは、例えるなら『大会の心臓であり、すべての土台となる生命線』です。その役割は大きく3つあると思っています。
1つ目は、選手たちが一切のストレスなく実力を十分に発揮できる『超低遅延・高安定な競技環境の提供』。
2つ目は、ファンへ向けた『高画質なライブ配信の安定供給』。
そして3つ目は、オフライン会場においてスタッフが同時に利用し、コミュニケーションを行う『安定したコミュニケーションの確立』です。
これらすべての役割を多面的に支える通信インフラがあって初めて、VCJ2026という日本最高峰の舞台が成立します。