住宅に求められる条件は、いつの時代も『品質』が第一。株式会社クレバー(以下クレバー)は、法律による義務化に先がけて独自の10年保証を打ち出したほど、耐震や防火などの住宅性能の高さに定評のある不動産事業者だ。 1993年に東京都練馬区で建売住宅を中心とする不動産事業を開始し、現在では都内に5ヵ所の拠点を持つまでに急成長を続けている。拠点数が増えるに連れ顕在化してきたのが、離れた拠点間の情報共有の問題。クレバーの青柳現氏は、当時の状況をこう振り返る。 「初めて支店を設立した際、建築中の物件情報や顧客情報をどのように共有するかで頭を悩ませました。それまでは本社で管理する台帳を紙でコピーし送り届けるという方法で対応していましたが、事業規模が大きくなると、とても手には負えません。また、お客さまと契約を結ぶ際の重要事項説明書について、法律が変更となるたびに記述が変わりますが、本社と支店でそれぞれ保有するひな形を、常に最新の内容に保つチェック作業も負担となっていました。」 この課題の解決には社内ネットワークしかないと結論付けた青柳氏は、早速具体的な方策を探し始めた。 「顧客情報を取り扱うことから、必須条件だったのはネットワークの安全性です。当初は専用線で拠点間をつなぐ方法も検討しましたが、費用の高さがネックとなり見送り。そんな時、『VPN』というサービス形態を知り、複数社のサービスの比較検討を始めました。」 まず、パソコンに専用ソフトをインストールし、インターネット経由で擬似的にVPNを構築する方法を試してみたが、将来に渡る動作保証やサポート体制に期待できないことから導入を見送った。また、VPNルータを利用するインターネットVPNも実践してみたものの、設定・管理にはネットワークの高度な知識が要求されることが分かり、これも採用には至らなかった。 「この建設・不動産業界に共通する課題とも言えますが、弊社にはネットワーク技術の長けた専属の管理者がいるわけではありません。いかに導入に手がかからず、運用後もトラブルが起きにくいのかという点は、妥協するわけには行きませんでした。」
こうして、数ある候補の中から「安全性」「管理の容易さ」さらに「安さ」で選ばれたのがフレッツVPN。 「インターネットとは異なる網であり構造的な安全性が十分であるうえ、1拠点あたりのコストは月あたり数千円で済みます。インターネットVPNと比べ、設定も非常に簡単でスムーズに導入できました。」 アクセス回線には、将来のトラフィック増を見越して、「Bフレッツ」を導入し「フレッツ・グループアクセス」を組み合わせ、本社に建売住宅の情報共有を行うためのデータベースサーバを設置した。 「建売住宅は、土地の仕入れから施工、販売に至るまでの間、契約書や登記簿謄本の控え・設計図面・スケジュール表など、ゆうに10を超えるドキュメントファイルが発生します。これをデータベース上で物件ごとに整理し、各支店の社員が必要な情報を閲覧できる仕組みとなっています。また、設計の細部が変更になった際には、設計担当者が図面ファイルの更新を行うなど、常に最新情報にアップデートが行われます。設計図面は複合コピー機で読み込むだけで汎用フォーマット(画像)に自動変換されるので、パソコン操作に詳しくない社員もデータベース更新が容易に行えます。」 また、「Bフレッツ」の高速性を活かし、各拠点のLAN上の端末の管理もはるかに効率的になった。
「たとえば、社内からプリントができない、アプリケーション操作が分からないなどのトラブル発生時、以前は電話で説明を行っていました。ネットワークが高速化されたことで、Windowsのリモートアシスタンス機能による遠隔操作が可能になりました。操作を代行することで解決までの時間が短縮され、現場からは、本来の業務に集中することができるようになったと好評です。」 フレッツVPNを導入してから約3年が経過するが、その間、ネットワークの目立ったトラブルもなく、「ネットワーク管理を意識することもなく、空気のような存在になっている」と語る青柳氏。 専属のネットワーク技術者が不在の企業とって、フレッツVPNは格好のソリューションと言えるだろう。
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